おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。
その人間関係、会社を辞めても続きますか?
家族がいない独身者にとって、老後、孤独に陥らないための人間関係作りも重要な老後対策です。
最近、独身のキャリア女性(50代)と話していたところ、彼女が「これから大切なのは、『お金』と『筋肉』と『おいしいものを一緒に食べに行ける友達』よ!」と言っていて、大いに共感しました。確かに、「健康」と「友達」はお金と同等、いやそれ以上に定年後のおひとりさまにとって大切なものとなるでしょう。
仕事が忙しい間は、毎日やるべきことがあり、仕事関係の人脈もあって、個人的な友達がいなくても寂しいなんて思う暇はないでしょう。
しかしリタイアすると、毎日行くところもなく、誰にも会わなくてもいいとなると、途端に「孤独」な状態に陥ってしまうかもしれません。
男性は、女性の5倍、孤独死リスクが高い
2021年の「孤独死現状レポート」を見ると、2015年4月から2021年3月までで、賃貸住居で孤独死(一人暮らしで自宅内で死亡した事実が死後判明)した人の数は5543人。
年代別では、60代が30.6%と最も多く、70代が20.9%、50代が19.2%と、定年前後の年代が特に多くなっています。
さらに特筆すべきは、男性が83.1%、女性が16.9%と、男性が女性の5倍近くになっていること。男性のほうが孤独に陥りやすいのかもしれません。
「孤独死」までには至らないとしても、「孤独」は認知症などにもつながりやすく、「健康リスク」にもなる、と言われています。
老後不安の解消のためには、「孤独にならないための対策」も大切です。
*本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。
<DIAMOND ONLINE>
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