様々な理由で生涯独身でいると覚悟を決めた人、結婚したいけどいい出会いに巡り会えるかわからない人、独身や一人で子育てをしなくてはならなくなった人、事情は人によって違うと思いますが、一般的に独身のデメリットと言われることは何か、ということをきちんと理解しておくことは大切だと思います。
独身のデメリットは一言で言うと「結婚で得られるメリットを得ることができない」に尽きると思います。下記は厚生労働省が出している家族の役割として重要なことと大切に思う人間関係やつながりがどこにあるかの調査結果です。
家族というつながりはやはりとても大きいですし、家族になることでお互い支え合うというのが結婚の最大のメリットだと思います。こういった家族もちろん結婚生活も人それぞれだと思うので一概には言えませんが、一般的には下記のようなことは「独身のデメリット」として言えるのではないでしょうか?
結婚で得られるメリットから見える独身のデメリット
1.気持ち
「寂しいと感じる・孤独感を感じる」
家庭を持っていると家族と一緒にいることで一人ではない・誰かに愛されていると感じることができ、一定の安心感を得ることができる方が多いのではないでしょうか。独身でいると自分は一人だと感じてしまったり、誰にも愛されていないのではと不安になることもあります。もちろんパートナーがいる方はこの限りではないかもしれませんがこう感じる方が大勢いらっしゃるというのは事実です。
「モチベーションの維持が難しい」
生きていく中でヒトは目的を探し納得したいと思うものです。何のために働いているんだろうとふとした時に思ってしまう方も大勢いるのではないでしょうか。家庭がある方は、家族の為に頑張る・家族との生活を生きがいにしているという方もいらっしゃるかと思います。独身の場合は自分のためにモチベーションを維持し続けなければいけません。これは中長期に考えるとなかなか難しいことです。
「将来への漠然とした不安」
今は一人だし気楽でいい。老後のことは考えないようにしている。こんな方もたくさんいるのではないでしょうか。以下の環境にも関連してきますが、家族がいれば頼ることができる相手ができます。しかし一人で誰にも頼らず将来を生きていかないといけないというのは漠然と不安になると思います。そして、年齢を重ねるにつれ、老後の生活費は大丈夫か、孤独死しないにはどうしたらいいのかといった現実的なことに直面します。
2.環境
「困った時も自分でどうにかするしかない」
自分ではどうしていいかわからない時や病気になってしまったとき、家族がいればまず家族に相談し頼ることができます。もちろん友人といった頼れる人がいる方もいると思いますが、家族のように自分ごととして解決まで動いてくれる相手はなかなかいないのではないでしょうか?独身の場合は、基本自分で物事を解決していかなければなりません。家族がいればある程度役割分担をすることができるため、そのおかげで仕事に集中できるという人もいらっしゃると思いますが、独身だと全て自分でしなければいけないということがあります。
「叱ってくれる人がいない」
独身だと自分が稼いだお金も自分の裁量で使えてしまいます。家族がいれば家族の生活を守らないといけないと思ったり、パートナーから無駄遣いを怒られたりします。叱るというも体力がいることですし、どうでもいい相手には叱るということはしません。こういうことをしてくれる人が身近にいるということは非常に大きなことです。一人だしまあいっか、子供にお金かからないしまあいっかと浪費癖がついてしまう方もいるのではないでしょうか。
「育児経験・相続ができない」
シングルマザー・ファザーの方もいらっしゃるかと思うので全ての方がそうではないと思いますが、多くの独身の方はお子さんがいらっしゃらないかと思います。人が人を育てるということは命の責任を持つことという使命のようなものがあります。これを人生で経験できないというのは寂しいと感じる人もいるのではないでしょうか。また、その延長に相続問題もあります。自分の子孫がいないということはこの相続問題もクリアにしなければいけません。
3.社会
「後ろめたい気持ちになる」
結婚すると安心する親御さんはたくさんいるのではないでしょうか。そんな親御さんに申し訳ないという気持ちになる方もいらっしゃると思います。また、年齢を重ねるにつれ、友人や職場での会話の中に家庭の話が一定の割合で入ってきます。独身の場合、そんな家庭の話に入っていけませんし、なぜ結婚しないの、さっさと結婚した方がいいよ。といったことを言われる方もたくさんいるのではないでしょうか。ほっといてくれと言いたい反面少し後ろめたい気持ちになるということもあると思います
「社会的信用を得られない」
あなたみたいな人がいる方少子化が進むんだよと言われたことがある人もいるのではないでしょうか。子孫を残したから一定の社会的責任は果たしたという人もいます。それは、周囲の見る目もそうなっているからです。結婚してお子さんがいらっしゃると家族を守るために仕事への真剣さが違う。独身だといつでも仕事辞めればいいと思っているからぬるいと思っている上司も世の中大勢います。結婚が全てではないにせよ結婚しているしていないで社会的信用というもの、周囲が見る目線というのは違ってきます。
「独身のための社会保障や制度が整備されていない」
少子化というのは大きな課題です。そのため国が独身を勧めることはありません。もちろんシングルマザー・ファザーといった方の為の制度は作られていますが、それ以外は基本家族であることを前提とした制度です。あなたが頼れる人がパートナーやご友人であったとしても家族でないとと医者からの説明を聞けなかったり集中治療室といった病室に入れませんし、代理手続きというものもできません。家族でないと入居ができないマンションがあったり、海外での就労ビザがあっても一緒に海外に行くことはできません。こういった整備されていない環境下で独身の人は生活をしていくことを覚悟する必要があります。