19~22歳の未婚男女(以下「若者」)の意識は、30年間でどのように変化したのか。博報堂生活総合研究所(東京都港区)が30年ぶりとなるアンケート調査「若者調査」を実施した結果、親子関係や交友関係について大きな意識の差が見られた。
母親と共通の趣味がある若者が増加
まず「母親と共通の趣味があるか」を尋ねた。2024年調査では「はい」が50.7%で、1994年調査の29.9%から20.8ポイント増加していた。「父親と共通の趣味がある」若者も増加していたが、母親の増加量の方が大きかった。
男女別に見ると、「母親と共通の趣味がある」男性は1994年の19.5%から2024年は41.6%と2倍以上に増加しており、女性でも41.1%から60.0%に増加していた。
父親が担っていた役割も母親メインに
「尊敬する点が一番多い相手」では、母親が1994年の28.4%から2024年は43.0%(14.6ポイント増)となり、父親を逆転。
「自分の価値観や考え方に一番影響を与えている相手」は、1994年には父母で大きな差はなかったが、2024年に「母親」が19.6ポイント増と大きく伸びていた。
若者の恋愛離れが加速
次いで「デートをする相手の有無」を尋ねると、「いる」と答えたのは1994年では54.8%、2024年では32.7%だった。
また「今一番欲しいもの」をランキング化したところ、「恋人」は1994年の5位(23.1%)から2024年の10位(15.0%)と大きく順位を下げていた。
そばにいて欲しい人は「異性」より「同性」が多数派に
「自分にとって居心地のいい組み合わせ」と「落ち込んだ時に一番そばにいてほしい相手」を聞いた。1994年ではどちらも「異性」が多数派(38.1%、55.9%)だったが、2024年ではどちらも「同性」が上回った(64.8%、55.6%)。
調査は1月11日~2月26日に、訪問留置調査で実施。調査地域は首都40キロ圏、調査対象者は19~22歳の未婚男女と49~52歳男女、調査人数は800人。
<ITmediaビジネスオンライン>
若者はこの30年でどう変わったか 独身男女を調査