アメリカの家族構成

ピュー・リサーチ・センターでは、アメリカの現代の家族構成を分析した。
1970年に比べて、配偶者と子どもと一緒に暮らしている大人の数は大きく減少した。
分析結果は、社会経済的な課題が家族のあり方をどのように変えつつあるかを表している。
夢のマイホームも、結婚して子どもを持つ夫婦もいなくなった。ピュー・リサーチ・センターの最新分析によると、アメリカでは”核家族”は死んだ。

1970年、アメリカでは25~49歳の70%近くが配偶者と子どもと一緒に暮らしていた。2021年の直近のデータでは、その割合は37%まで減った。同時に異なる家族形態が増えた。1970年には未婚で子どもと暮らしていると答えた人はほとんどいなかったが、2021年には5%に増えた。そして、結婚はしているが子どもはいないと答えた人の割合は1970年には18%だったが、2021年には21%に増えた。

「家族構成はますます多様化しています」とピュー・リサーチ・センターの報告書を手掛けた1人、キャロライナ・アラガオ(Carolina Aragão)氏はInsiderに語った。結婚した夫婦が子どもを育てている家庭は、今でも最も多い家族構成ではあるものの「昔ほど一般的ではなくなった」という。

これは理にかなっている。アメリカ人は結婚しなくなったし、晩婚化が進み、持つ子どもの数も減っている。その一因にはミレニアル世代、そして最近ではZ世代が直面している社会経済的な課題が挙げられる。例えば、Insiderでも以前報じたように、ミレニアル世代が多世代世帯の増加を後押ししている —— ピュー・リサーチ・センターの調査では、このような他の家族と同居している大人の割合は2021年には11%と、1970年の5%から増加していることが分かった。

一方、アメリカ国勢調査局の調査では、初婚年齢の中央値が男性、女性ともに大幅に上昇していることが分かった。1957年、女性の初婚年齢は20.5歳だったが、2022年には28.2歳だった。男性の初婚年齢も1957年は23.7歳だったが、2022年は30.1歳だった。

また、結婚相手も変化している。ピュー・リサーチ・センターの調査では既婚者の16%は異人種間の結婚で、1970年の4%から大きく増加したことが分かった。同性婚の割合も2015年にアメリカ全土で同性婚が合法化されて以来、増えている。

ただ、”結婚”は望めば手の届くものではなくなりつつある。1970年には高卒者は大卒以上の人と同じように結婚していたが、今はもう違う。これは学歴の低いアメリカ人が —— 結婚率が急落している黒人やヒスパニック系アメリカ人も —— 結婚に伴って純資産を増やしたり、持ち家を手に入れるチャンスを逃していることも意味している。

「現在では学士号を持っている人の方が高卒の人よりも結婚している割合がはるかに高いのです」とアラガオ氏は話している。同氏は「アメリカでは社会経済的な格差が広がっていて」、それが「今日の家族の在り方に反映されている」と指摘している。

とはいえ、アメリカの家族の在りようが変化しているからといって、アメリカ人が必ずしもそれを良く思っているわけではない。ピュー・リサーチ・センターの調査では、アメリカ人は”家庭”や”結婚”の未来に悲観的であることが分かっている。子どもを持ったり、たくさんお金を稼いだり、結婚することよりも、自分が楽しめる仕事やキャリアを手に入れることの方が達成感や充実感があると答える人が増えているにもかかわらず、だ。

「家族の形がどんどん変化していても、わたしたちは核家族が最も受け入れられた、理想的な形だといまだに考えています。ただ、その形は以前よりもずっと多様化しているのです」とアラガオ氏は話している。

<BUSINESS INSIDER>
アメリカの「核家族」は終わった —— 最新分析

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