人生において「独身」か「結婚」、どちらが幸せかを考えたことはあるだろうか。永遠のテーマともいえるこの問題に対し、「教えて!goo」にも「結婚って、すごく面倒そうじゃないですか?」と、ユーザーからの投稿があり、それに対し多くの回答が寄せられていた。簡単には結論を出すことができないこの問題について、恋愛情報サイトを運営するウェブスターマーケティング株式会社、代表取締役の吉岡政人さんに話を聞いてみた。
SNSで家庭の不満が可視化された?
これまで幅広い世代の男女にアンケートを取り、恋愛や結婚に関する意見に目を通し続けてきた吉岡さん。以前に比べても「独身」に幸せを感じる人が増えていると指摘する。
「結婚のメリットを感じられない人が増えているのかもしれません。理由としては『SNSを通じ、他人の生活が容易に可視化できること』や『生き方の選択肢が多様化していること』が関係していると感じています」(吉岡さん)
SNSで、結婚のデメリットも可視化されているということだろうか……。
「結婚経験者が発信する情報を目の当たりにすることにより、結婚に対してメリットを感じないと思う人もいるでしょう」(吉岡さん)
本音が多数掲載されているネット情報の影響力が大きいという仮説には、大きくうなずける。
「自由時間が無い」が結婚のデメリット?
同社で行った男女500人の既婚者を対象としたアンケート調査によると、「独身のほうがよかったと思うことはあるか」という問いに対し、「思う」「たまに思う」と回答をした人が全体の7割以上にも及んだ。
「『その理由については『自由時間が無い』『自由にお金が使えない』『行動が制限される』などが挙げられました。結婚の経験をした人だからこそ言える『結婚のデメリット』は、内容に説得力があると感じます」(吉岡さん)
その中でも、男女ともに1位にランキングしたのは『自由時間が無い』だったという。吉岡さんは、結婚にメリットを感じられない要因は人それぞれと考えつつも、こう分析する。
「結婚すると、自分以外の家族の都合や用事を優先せざるを得ない状況も度々発生するでしょう。『自由な時間が取れない』という状況に対し、最もネガティブな変化を感じたのではないでしょうか」(吉岡さん)
そんな状況だが、近年の離婚率の割合を見てみると、2002年がピークとなりそれ以降は減少傾向にあるとか。しかしそれは、そもそも結婚を選ばない人が増えているせいともいえる。
「独身」か「結婚」、どちらが幸せか。人それぞれと信じつつも、データ上では答えが出てしまっているのかもしれない。