2023年1月11日、華字メディア・日本華僑報網は、若者の結婚離れがますます深刻化する中で「日本社会の真の衰退は、これから始まるのかもしれない」とする文章を掲載した。
文章は、少子高齢化が日本の社会、経済の発展を阻害するボトルネックになっており、昨年秋に発表された出生動向基本調査では18〜34歳の独身男性の17.3%、独身女性の14.6%が「一生結婚するつもりはない」と回答したことが明らかになったと紹介。2021年の出生数は81万1622人と戦後最低記録を更新し、22年はさらに低下して80万人を下回った可能性があるとした。その上で、日本の若年世代の結婚願望が低迷し続けている背景を3つ挙げている。
まず経済の変化を挙げた。日本は1960年代からの高度成長により経済が大きく発展し、家庭生活が電動化、自動化、スマート化してきたと紹介、ますます便利になる世の中において、結婚することの意義を見いだしづらくなっているとした。
次に、就業構造の変化を挙げ、90年代のバブル崩壊以降続く不景気とともに日本経済を支えてきた終身雇用制に崩壊の兆しが見え始め、非正規雇用者が増えたとし、将来的な収入に不安を持つ人が増えたことで結婚願望が大幅に低下したとしている。
そして3つ目には結婚に対する考え方の変化を挙げた。かつての日本社会では結婚することが当たり前で、結婚しなければ社会や家庭で異端視されてきたが、現在は一生結婚しなくても社会的な差別を受けることなく、寛容な社会においてかえって羨望の眼差しを向けられることすらあるとし、結婚を急ぐことがなくなり晩婚、さらには不婚へと考え方が変化していったと論じた。
文章はその上で、日本で結婚しない若者が増えている問題は少なくとも現時点において解決が難しい問題であると指摘。日本社会の少子高齢化はますます深刻になり、国際社会における競争力もさらに低下していくことから「日本社会の真の衰退は、これから始まるのかもしれない」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻)
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日本社会の真の衰退はこれから始まるかもしれない―華字メディア