中国の独身事情が日本以上に深刻のようだが、30歳以上の独身男女の結婚観調査研究報告が紹介されている。
婚活サイト「百合佳縁」が今月20日に発表した「2021-2022中国男女恋愛・結婚観調査研究報告——30歳以上の独身脱出図鑑」によると、30歳以上の独身男性は、30歳以上の独身女性よりも、結婚に焦りを感じていたと中国新聞網が報じた。
「百合佳縁」が13年連続で発表している同報告は「30歳以上」の独身男女の恋愛・結婚の現状や期待度、受け入れ度といった感情面の現実的問題に迫っており、中国全土の「30歳以上」の独身男女を対象に、一歩踏み込んだ調査研究を展開している。
独身であることは働く人々が孤独さを感じる主な原因となっている。同報告によると、男性の孤独指数は75、女性は61だった。つまり独身男性は独身女性よりも孤独を感じているということがわかる。都市別で見ると、都市のランクが下がるにつれて、「30歳以上」の独身男女の孤独指数が上昇する傾向にある。
報告によると、学歴や収入が孤独指数に直接影響を与え、学歴や収入が高いほど、孤独指数が低くなっている。独身男女は、孤独だけでなく、大きな焦りも感じているようだ。学歴が高くなるほど、男性の結婚願望はV字型に強くなるのに対して、女性は逆V字型となっており、学部の学歴が男女の結婚願望が最も接近するポイントとなっている。
報告によると、結婚相手や結婚の位置付けについて、「30歳以上」の独身男女の8割以上が「自分が何を望んでいるのかはっきりしている」と答えた。結婚歴のある 「30歳以上」の独身男女と、結婚歴のない「30歳以上」独身男女を比べると、「何を望んでいるのかはっきりしている」と答えた割合は、前者が大きく上回っていた。年齢別に見ると、男性は30代になると、結婚相手や結婚の位置付けがはっきりしている割合が高くなるのに対して、女性は35歳以降によりはっきりするようになっている。
30代というのは人生で「円熟」の域に入り始める年齢だ。報告によると、年齢が高まるにつれて、「30歳以上」の独身男女の両親が、その恋愛・結婚に介入する程度は、男性が平均44、女性が平均40だった。両親が介入する程度と、「30歳以上」の独身男女の結婚願望は正比例している。つまり、両親が強く介入すればするほど、「30歳以上」の独身男女の結婚願望も高まるということだ。「30歳以上」の独身男女の約6割が、「両親が自分の恋愛・結婚に介入したことがある」と答えた。男女を比べると、男性の両親のほうが介入した割合が高かった。年齢別に見ると、35歳が大きな分かれ目となっており、35歳以下の独身男女の両親が介入した割合は、35歳以上を大きく上回っていた。都市のランク別に見ると、独身女性の両親の介入した割合にそれほどの差がないのに対して、独身男性の両親の場合、都市ランクが下がるにつれて、介入した割合が高くなっている。
そのため、家庭などの要素を総合的に考慮し、「30歳以上」の独身男女の結婚願望を見ると、男性の半数が結婚に焦っているのに対して、女性の約半数は焦っていない。
外部の環境がどのように変わっても、「30歳以上」の独身男女が結婚相手に対して妥協できないことが必ずある。責任感、収入、向上心、進取の心、マイホーム所有などが妥協できない要素となっている「30歳以上」の独身女性は、男性よりはるかに多い。一方、やさしい性格、結婚歴があるかなどを妥協できない要素とする男性は女性よりはるかに多い。「30歳以上」の独身男性が絶対に妥協できない基準トップ3は、「やさしい」、「性格が合う」、「誠実」であるのに対して、女性は「責任感がある」、「性格が合う」、「向上心・進取の心がある」となっている。
<人民網日本語版>
中国の30歳以上の独身男女の結婚観調査研究報告 男性のほうが結婚に焦り