30代後半の独身女性から「無理に結婚しても幸せとは思えない。でも未婚のままで人生大丈夫?」との相談がありました。まずは基本ですが、「ただ働くだけでは老後対策に足りない」。これだけは強く意識しておきましょう。(山本昌義)
婚活ファイナンシャル・プランナーとして活動する私のもとに、30代後半の独身女性から、結婚しない人生についての相談をいただきました。「無理に結婚しても幸せとは思えない。でも未婚のままで人生大丈夫?」とのこと。
当人は年収400万円の会社員。交際経験はあるが、恋愛に積極的になれず、今となっては結婚自体に消極的だそうです。一方で、お金についての不安はあるものの、お金のための結婚も考えにくいとのこと。ただ、結婚しない関係なら一考したい様子。
今回は、結婚しない人生について大切なポイントをお伝えします。
さて、まずは基本ですが「ただ働くだけでは老後対策に足りない」。これだけは強く意識しておきましょう。
未婚における一番の課題は老後対策です。老後資金2,000万円問題が言われていますが、実際には4,000万円程度が必要になります。しかしこれは、既婚者でも約8割が未達なほど、極めて達成が難しいお金です。ちなみに半数の方は2,000万円さえありません。貯金不足の場合、老後も働こうとしがちですが、老後は働こうにも年収激減のうえ、70歳程度が限界。せいぜい70歳までの貯金の維持しかできず、70歳時点でも3,000万円程度はほしいところです。
定年までの約20年で3,000万円を貯めるとすれば、1年150万円、月12万円ほど必要になります。現状、この程度の貯金ができていますか?できていないなら、何か対策が必要となります。なお、もっとも一般的な対策は「資産運用」であり、仮に4%運用を続けるなら、およそ年100万円、月8万円少々で20年後に3,000万円になる計算です。ほかにもできることは色々とありますが、とにかく優先的に金銭面の対策を考えましょう。
さて、並行的に大切なことなのですが「何らかの自営業を目指すのも1つの手」。まずは、そのための副業を始めるという方法もあります。先の対策例は定年後までも働ける前提です。最近では40代でリストラされる可能性も低くなく60歳・65歳以後まで働けるかも未知数といえます。
そして40歳以後、満足な転職は厳しいのが基本です。また、お金以外に、老後の孤独対策も1つの課題です。勤めている今はピンとこないかもしれませんが、近所に仲良しな友達や集まりなどがなければ孤独死は元より、心身が病みやすくなります。会話のない人的な閉鎖環境は、想像以上に過酷です。さらに「何をして過ごすか」も意外と難しく、毎日テレビや動画を見るなどだけでは、いつしか充実とはほど遠い日常になります。
こういった様々な問題への対策の1つが、自営業として働くことです。
自営なら定年がないので、相応の努力がいる一方、定年後も長く稼ぎ続けることができます。また、先ほどの「資産運用」の運用期間を長引かせることにも繋がります。自営業で仕事をしているうちは孤独にもなりにくく、何をするか悩む必要もなくなるはずです。場合によっては、誰か人を雇うこともできますし、それこそ誰かとパートナーになることもできます。仕事を通して、誰かと親密になれるかもしれません。
最近では、勤めながら週末起業する方法もあります。副業もあるので、いくらか独立も容易な時代です。どのみち、ただ働くだけでは足りないのですから、ぜひこれも、対策の1つとして考えてみましょう。
後にちょこっと。無理に結婚したくないが、しないのも不安……結婚を諦めた方が最初に陥りやすい状況ですね。結婚は、するもしないも人生を左右しますが、覚悟次第で、しない人生も十分アリといえます。ひとまず、ただ働くだけでは足りない点は注意を。結婚に代わる別の老後対策が必要です。もっとも一般的な対策は「資産運用」になります。まずは、この対策方法を考えてみましょう。
また、「自営を目指す」というのも1つの対策です。未婚上の様々な問題に対処できるかもしれませんし、結婚しないパートナーが得やすくもなります。冷静に今後を考え、どうするか決めていきましょう。
老後にお金が必要と言うのはいまさらかなと思いますが、自営と言うのも一つの選択肢かなと思います。自営というとハードルが高いかもしれませんが、今は個人でも収入を得る方法はたくさんあります。老後に収入を得る方法も検討してみてはいかがでしょうか?
<MONEY VOICE>
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